第18話
しかし、付き合ったばかりの私は知らなかった
野暮ったい髪の毛の下に、神が造り上げたような整ったお顔を凛くんが隠し持っていたことを─…全く知らずに、しばらく時を過ごした。
そんな私が初めて凛くんの尊いお顔を拝むことになったのは、付き合って1ヶ月くらいした頃
一緒にラーメンを食べに行った時、向かいあわせの席に座って…二人でラーメンを啜った時だった。
『わあ…凛くん、メガネ曇っちゃった!』
「ほんと、いつもなら気にならないけど…今日は柚ちゃんがいるから─…外そうかな、」
恥ずかしいのか、"メガネを外す"と言ってから長い前髪をかきあげて昭和臭い分厚いメガネを外した凛くんを見て、、
「……ん?!何か転がった音が聞こえたけど…柚ちゃん、お箸落としたっ?!待ってね、いま店員さん呼ぶからっ」
『よ、呼ばなくていいっ!!!呼ばなくていいからっ…今すぐメガネ掛けてっ!早くっ!!』
あまりの衝撃に手に持っていた割り箸を落とした私を心配する凛くんに、とにかくメガネを掛けろ…っと、ひたすら訴え続けた
───…出会った中で1番のイケメンっ、
大袈裟ではなく、本気でそう思った。これまで生きてきた中で…これ程までに整った顔の男性を見たことがない、、そんな印象を受けた。
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