第16話
結局その日のランチ代は、全て凛くんが支払ってくれることになり、、
「女の子にお金を払わせるのはダメだ…って。友達がよく言ってるから、俺の為だと思って奢られてください」
私が要らぬ責任を感じないように…そんな言葉まで付け加えてくれる凛くんに、心臓がドキドキとうるさく音を立てる
「─…じゃあ、帰ろうか?家まで送るね」
朝から待ち合わせて…お昼を食べて解散、なんて…健全なデートをするのはいつぶりだろう
いや、これはデートなのか?私が無理を言って誘ったみたいなところあるし…次の約束、出来ないままバイバイは嫌だな、、
「速水さんって、電車…何線?地下鉄?」
駅について…そう尋ねてきた凛くん。そんなに早く帰りたいの?って…聞いてしまいそうになるのを必死で堪える
代わりに─…少し困らせてやろうと思った
『………まだ、帰りたくないから教えない』
180センチを軽く超えていると思われる、背の高い凛くんをジーッと見上げてそう言ってみせると、、
みるみるうちに顔を真っ赤に染める凛くん
───かわいいっ、
「っそ…そういうのは─…良くないよ、」
長くて重たい前髪がメガネに掛かって鬱陶しそうだけど…それすらも愛おしく思えてくるから恋って不思議。
つい先日まで元カレのことで悩んでいたのに…今は凛くんのことで頭がいっぱいだ。
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