第15話

私があらかじめ予約しておいたカフェに、二人で一緒に来店する。凛くんはこういう場所に慣れていないのか終始挙動不審で…その様子を見ているだけで楽しかった。





「な…なんか─…緊張するね、ごめんっ…一緒に食事するのが俺みたいな芋砂プレイヤーで」




───イモ…スナ?




『ねぇ…この間から思ってたんだけど、その"芋砂"ってどういう意味?』




メニューを手に取りながら、凛くんに"芋砂"という言葉の意味を尋ねると、、




「っあ…バトロワ……えーと、戦闘ゲーム?って言えば分かるかな?サバイバルゲームみたいな。そういうゲームで敵から攻撃されにくい安全な位置から敵を狙い撃つプレイをしたり、、安全な行動だけをとって勝ち残るプレイヤーのことを"芋スナイパー"とか"芋砂プレイヤー"って言ったりするんだけど、、まぁその略語…みたいな。」





芋、スナイパー…ってこと??




─…なんだなんだっ?!



急によく喋ると思ったらゲームの話ですか?!





「ほら…俺、この前のカラオケの時も…卑怯な芋砂プレイで速水さんのこと…連れ出しちゃったでしょ?」




─……芋砂…プレイ?





「キミが一番、可愛いって…思ったから。端の席からずっと速水さんのこと、こっそり見てた─…っで、安全な立ち位置についてからキミを連れ出した俺…芋砂プレイヤーでしょ?って、何言ってんだろっ…ごめんっ!キモいよね」





こんな訳の分からない言葉の連続に胸がキュンと高鳴る私は─…芋砂プレイヤーのスナイパーライフルにしっかり心臓を撃ち抜かれた模様。

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