第13話
「─…
なんて、男気溢れる発言をした凛くんは…テーブルに1万円札を三枚ほど置いて…私のバッグを掴み、そのままカラオケの部屋を出ていく
速水─…って、私だよね?
自己紹介、ちゃんと聞いてたの?
色々聞きたいことはあるけど、腕を掴まれバッグを人質に取られているので…とりあえず彼について歩く
店を出て、しばらく歩いた頃─…
「ごめん、居心地悪かったから─…勝手に連れてきちゃったけど…友達と気まずくなったりしない?」
まず、一番に私と友達の今後のことを気にかけてくれた凛くん。その思いやりがすごく嬉しかった。
『──大丈夫です。連れ出してくれて、ありがとうございます』
素直にお礼を告げた私に凛くんは─…
「いや─…俺はただ自分がゲーム、やりたかっただけだから」
って…急に顔を赤く染めてそんなことを言い出した凛くん。いや、さっきかなり男気溢れる行動をされてましたけどっ?今更照れるの?!
それに─…"俺"と"僕"を使い分ける基準が全く分からないのですが…急に自身のことを"俺"と言い出した凛くんに謎のギャップを感じて不覚にもキュンとときめいてしまった。
『あのっ…連絡先、教えて貰えますか?』
気が付くと口からそんな言葉が飛びだしていた
「…………え…?お、俺のっ?!」
『さっき、たくさん話しを聞いてもらったお礼に…今度ランチ、ご馳走します』
「い、いやいやいやっ…一緒にご飯っ…行くってこと?そ、そんな…むしろこちらがお金払わせて頂きますのでお願いしますって…感じですけど、、」
こういうやり取りに慣れていないのか、オーバーなリアクションを見せながらそんなことを言い出した凛くん
いや、お金払って会って貰うほどいい女じゃないですよ、私。さっき聞いてましたよね?浮気されるような…しょーもない女ですよ。
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