第8話
彼らは既に成人を迎えているので、お酒を注文して各々楽しく飲んでいるようだったが─…
私たちはまだ未成年だったので、炭酸飲料を片手に乾杯する。
───もう五分経ったかな?
開始早々に帰り支度を始めた私に、向かいの席に座っていた男性が話し掛けてきた
「あれ?柚希ちゃん…もう帰っちゃうのっ?」
わざとらしく大きな声でそんな発言をされたせいで、全員の視線が私に注がれる
すると、友人の真琴が─…
「柚希、最近彼氏に浮気されて振られたばっかりで傷心中なんです。誰か慰めてあげてください〜!」
なんて…マイクを使って大声で暴露したのだ。あまりの恥ずかしさと悔しさでっ、泣きそうになるのを必死で堪える
「っえ─…そーなの?柚希ちゃん可愛いのに、勿体ないっ!かわいそう、」
「俺、彼氏候補に立候補してもいい?」
「とりあえず─…元気が出る曲歌おうか?」
初対面の大学生に"可哀想"なんて言われるのは─…あまり気分のいいものではなかった
───帰りたい、
そう思って俯いた時、、
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