第3話 まだ続くようです!
修也がドリブルを続ける。1人抜き、2人抜き、3人抜き、そこでシュート! 決まった、ゴール! 修也、前半だけでハットトリック達成! そこで前半終了、修也はベンチへ。
「修也君、ドリンク!」
「修也さん、はちみつレモン!」
「修也、タオル」
3人のマネージャーが修也を取り囲む。サッカー部3人のマネージャーは、大中小と呼ばれている。まずは小、1年の千春、小柄、かわいい。中、千夏、2年生で中肉中背、キレイ。大、3年生の長身、千秋、色っぽい。
他のサッカー部員は、マネージャーを修也に独占されて、羨ましそうに指をくわえて見ているだけ。ただ、それだけ。修也は試合の時だけサッカー部の助っ人に呼ばれる。その度に、3人のマネージャーは修也が独占するのだ。ちなみに、3人のマネージャーは姉妹だ。
他のサッカー部員は修也を妬んでいるが、修也がいないと勝てない弱小チームだったから仕方が無い。
「監督、僕、体力を使い過ぎましたから、後半はベンチで休ませてください」
この時点で、点差は3対0、監督は修也の希望を承諾した。そして、結果は3対2の勝利だった。修也の3点が無ければ負けていた試合だった。修也は3人のマネージャーに囲まれた。勝ったからどこかでお祝いしようということだった。その日、修也はサッカー部の試合以外に予定が無かったのでOKした。マネージャー3人と、他のサッカー部員が来るかと思っていたが、来たのはマネージャー3人だけ。結局マネージャー3人と修也の4人だけの祝勝会になった。
カフェでコーヒーを飲んで、カラオケ。カフェでもカラオケでも、修也は3人から猛烈なアタックをされた。修也は、苦笑いを浮かべながら、のらりくらりと逃げた。3人共、“付き合ってほしい”と言うのだ。ここは、逃げるしか無かった。
翌週は野球部の助っ人。修也は4打数4安打、ホームラン1本の大活躍だった。試合は2対1、修也達の勝利だった。
「修也、ドリンクだ」
「修也君、タオル」
「修也さん、マッサージしましょうか?」
野球部もマネージャーは3人。サッカー部と同じく大中小。長身、美人の春子、3年生。中背、魅力のある夏子、2年生。小柄、かわいい秋子、1年生。この3人も姉妹だった。野球部の部員達も、修也にマネージャーを独り占めするところを、指をくわえて見守るしかなかった。
試合の後、3人のマネージャーとカフェに行った。そこでも、猛烈なアプローチをされた。“3人の中から恋人を選んでほしい”ということだったが、修也はまたのらりくらりと逃げた。
学校には修也のファンクラブもあった。会長、副会長は若葉と若菜、双子の美少女だ。定期的に、修也はファンクラブのイベントに引っ張り出された。修也は、照れながら笑うしかなかった。食事会などが催された。会員の女子と一緒に写真を撮ったりもする。芸能人か? と思うくらい、修也は人気があった。そして、みんなが同じことを思う。“修也と付き合う女性は、どんな女性なのだろう?”、何故か修也は、なかなか1人に決めることが出来なかった。選択肢が多くて困ることもあるようだ。
気を遣い過ぎて疲れて帰ると、愛する家族が待っている。或る日、帰宅したら翔子も澪も操も水着姿だった。
「どないしたん? なんで、みんな水着なん?」
「修也、次の日曜は家族で屋内プールに行くで」
「それで、水着を買ったの?」
「うん、修也はビキニが好きやったやろ? だから、みんなビキニ」
翔子が白、澪が水色、操が黄色だった。みんな、水着がよく似合っていた。この状況は、男性としては天国的な状況だろう。修也も、3人の水着姿に見とれた。プールに関しては、修也に拒否権は無かった。
「そうだ、沙織ちゃんも呼びましょう!」
日曜のプール、沙織はピンクのビキニで現れた。その日、修也は想像以上に楽しい時間を過ごせた。沙織も含めて4人にベタベタくっつかれたのも良い思い出になるだろう。高校に入ってから距離を感じていた沙織との距離も、また縮めることが出来たような気がした。
それから、僕や沙織がプールに行ったことが知れ渡り(目撃者がいた)、修也を取り巻く女性陣と修也、みんなでプールに行くことが決まった。道中、みんなで歩くのは、大名行列のような光景だった。そしてプールに入ると酒池肉林? ハーレム状態だった。引率という名目で、教師の静香と理子もついてきたのは驚きだった。
さて、修也は最終的に誰を選ぶのだろうか?
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