2024/10/02 小さな命
ここ数日、水槽の外に引っ掛けたサテライトを覗き込み続けていた。卵を抱いた二匹のエビは、元気に過ごしているようだった。しかし、中々ハッチアウトはしない。二週間から四週間かかるという声も聞いてはいたので、焦らず待つしかない、と思っていた。
そして、つい一昨日。仕事を終えて帰宅し、洗濯機に仕事着を叩き込んでサテライトを覗き込むと、まず気が付いたのは抜け殻だった。綺麗に抜けている。少し探して、親エビを二匹とも認める。その時、一匹の腹に卵が無い事に気が付いた。脱皮と関係あるのだろう。そう思い、最初は卵を離してしまったのかと思った。そういう事もあると聞いた事があったし、初めてで色々と準備不足――例えば、ウィローモスマットを鉢底ネットで作ろうとしたが全く間に合わず、ほとんど生えて来ていない――もあったからだ。
しかし、よく目を凝らすと小さな生き物がいる。虫眼鏡で見ると、エビだ。小さなエビだ。感動した。生まれていたのである。
最初に見つけられたのは、一匹だけだった。勿論卵は明らかに複数個抱いていたが、しかし上手く生まれないという事もあるだろう。たった一匹でも生まれてくれて……と感動しながら、その日やるべき事をやって就寝した。そして翌朝、餌を本水槽に入れた後にサテライトを除くと、明らかに複数いる。この時は、四匹を確認できた。ウィローモスを巻いたシェルターなども用意している為、おそらく完全に何匹かを確認する事は不可能だろう。
何はともあれ、それなりの数が生まれてくれたようだ。できる限り、無事に大人になるまで育てあげたい。それに、もう一匹はまだ抱卵しているし、他にもまた卵を抱く子もでるだろう。しっかりと見ていきたい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます