第87話
初めて見る部屋の外は、想像よりもずっと綺麗だった。
壁も床も薄汚れてはいるけど白くて、廊下の左右には見えるだけでも3部屋ある。
トイレに連れて行かれる時は目隠しをされていたし、そのトイレがわりと古びていたので勝手に年期の入った船を想像していたけど、わりと新しいのかもしれない。
リーは少しだけ廊下を進んで、牢屋のある部屋のすぐ斜め前の部屋を開けるとわたしを連れて中に入った。
すぐに、パタリと戸を閉める。
そこは簡易的なベッドが2つ並んだ、小さな部屋だった。
壁に沿って付けられた棚には、アタッシュケースやスポーツバッグなんかが並び、棚の上にはテレビモニターのようなものが設置されている。
壁には丸形の小窓があり、青い空が見えた。
久々に見る青空に、思わず小さな喜びの声を上げてしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます