第4話 昼間の月

「すぐ、ホテルに行く? それともバーで呑む?」


 そう、アファエルが言うので、


「ちょっと、デートしたいな。ダメ?」


 いたずらっこぽく、笑うわたし。


「まぁ、時間あるからイイけどね………」


 チラッと、腕時計を見るアファエル。


「よかった。どこ行こうか?」


 丸投げしてみると、


「行きたいところが、あるんじゃないの?」


 まぁ、わたしがプランを考えないとだよね。


「彼氏と行きたいところは、たくさんあるの」


 色々と、妄想してヨダレを流す。


「彼氏とね」


 フッと、ため息を出すアファエル。


「そう。ディズニーに行きたい」


 一応、王道のコース。


「最近行った? ディズニー」


 そう、アファエルが聞くので、


「いいや、一人で行くと寂しくなりそうだから。アファエルさんは?」


 あまり、みじめにはなりたくない。


「ディズニーは、時々行くよ」


 意外な答えを言うアファエル。


「彼女と?」


 おそるおそる聞く。


「いや、ママ活。彼女は、最近つくってない」


 あっさりと答えるアファエル。


「そうなんだね」

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