第27話 ベアー拷問

俺はベアー大統領の公式ホームページから、ベアーの演説情報を確認した。


それによると、ファーレンス州のアストーニアにて、1か月後に街頭演説があるらしい。


1か月後。


俺はサングラスにマスクをつけ、街頭演説に向かった。


ベアーだ。


いますぐに拷問を開始しても良いが、まだだ。


観衆の人数がピークになるまで待つ。


少しでも監視カメラで俺を特定されないようにするためだ。


なお、リラも変装している。


単純にリラはアイドルで有名人なので変装している。


さて、ベアーの演説が始まった。


ちょうど観衆の人数もピークだろう。


「拷問、はじめ!!!」


---


すると、ベアーが手足を鎖で拘束されている。


「な、なんだこれは!!!」


「お前がベアーだな。」


「だ、大統領にこんなことして、なんのつもりだ!

 はやく外さんか!」


「ふん。お前は罪を重ねすぎた。

 裁判所もお前の罪を隠ぺいしている。

 なら、代わりに俺が裁くしかあるまい?」


「なんのことだ?

 そんなこと記憶にないな。」


政治家お得意の「記憶にない」だ。


「記憶にないの一言じゃあどうにもならないぜ。

 お前の死は確定している。」


「な、なに!?

 警察はどこだ、そうだ、携帯携帯・・・。」


ベアーは携帯電話で警察に連絡を図るも、圏外でつながらない。


「なぜだーーー!

 俺は街頭演説をしていたはず。

 圏外なわけないだろう!」


「ここは時空が歪んでいてね、電波は届かないさ。」


「貴様ーーー!!!」


ベアーは無理やり鎖を外そうとするも、当然外れない。


「ぜえ、ぜえ。」


大統領ともあろうものが、大犯罪者ではないか。


俺はこいつの数々の罪を思い出し、頭に血が上った。


バチンっ!!!


バチンっ!!!


バチンっ!!!


ムチで何度叩いたかわからない。


ムチでたたきすぎて、ベアーの皮膚はいたるところがめくれあがっている。


「き、きさま、こ、こんなことして、、許されると、、、思っているのか・・・。」


ベアーは息も絶え絶えだ。


俺はベアーに問うた。


「戦争を引き起こしたのはお前の差し金か?」


「な、なんのことだ、記憶にないね。」


ブッブーーーー!!!


「ウソをつくな、苦痛が増すだけだぞ。」


俺はやつの指を切断した。


バチンっ


「ぶぎゃああああああ!!!」


「お、おれだよ、戦争を引き起こさせた。

 カゲで糸を引いたのは俺だーーーー!

 正直に言った、助けてくれ!」


「分かった、ではできるだけ苦しまぬよう、予定を早めよう。」


そう言うと、俺はすぐに、いつもの手足の切断-止血セットを始めた。


これは180時間かかる。


また、リラと交代交代での大拷問になるなあと気合を入れる。


すると、なんということだろう。


空腹も、のどの渇きも、眠気も感じないではないか。


むしろ、拷問をするたびに腹が満たされ、喉も潤い、眠気も吹き飛ぶ。


すべてが満たされていった。


これが覚醒した能力の完成系か!


これで俺は拷問し放題だ。


そうして180時間後、ベアーは四肢がもがれた状態になった。


「もういいだろう?

 殺してくれ・・・。」


俺はベアーの胴体を鉄の処女の中に運んだ。


「ま、待って。

 一思いに、ギロチンにしてくれーーーー!!!」


俺は鉄の処女を閉じた。


しかし、半分だけ。


一気に閉めては一瞬で死んでしまうだろう。


やつには最大の苦痛を与えなければならない。


「ぐぎゃあああああ!!!」


「俺が悪かった!

 俺は裕福な家庭に生まれた。

 小さいころから何不自由なく育った。

 庶民の気持ちを理解できなかったんだ!

 そんな俺が悪かった!」


「もう遅い!」


バタンっ!!!


俺は鉄の処女を完全に閉めた。


「あああああああああーーーーー!!!!

 ・・・。」


死んだな。


なんともあっけなく殺しが終わった。


俺はやつの死体の証拠隠滅のため、肉を灰にし、骨を粉々にした。


しかし、やつのいた場所は観衆の目の前だ。


粉々にした骨はやつの街頭演説していた位置に残されてしまう。


つまり、遺骨の存在だけは白日の下になる。


まあ、別にいいだろう。


俺が犯人だとバレることはないさ。


さて、「拷問おわり!!!」。


すると、拷問部屋は閉じられた。


観衆たちは突然目の前から消えた大統領を探す。


「おい、大統領が消えたぞ!?

 マジックかなにかか?」


観衆たちが驚く。


ベアーの周りにいたSPもキョロキョロとあたりを見回す。


ベアーのいた場所には粉々の遺骨のみ。


SPは遺骨に触れる。


「なんだこれは??」


そうして、ベアー大統領失踪事件は大ニュースとなった。


そして、粉みじんのベアー大統領の骨が見つかったことは伏せられた。


メディアが隠蔽しているのだろう。


---


さて、俺たちはヴェスパーのもとに来ていた。


「お前ら、なんてすげえんだよ!

 あのベアー大統領をこんないとも簡単にヤッちまうとはな!

 ジェイクの殺しの方法は知らんが、尊敬に値するな。

 この仕事一筋のあたしでもこの案件は難しいんだがなあ。

 よくやった!」


ヴェスパーは驚いた様子だった。


あまり期待されていなかったのだろう。


まさか本当に大統領を殺すとは思っていなかったという感じだ。


俺たちはヴェスパーに報告を終え、自宅に戻った。


「なあリラ、俺、覚醒したし、人間じゃなくなったのか?」


「ああ。」


すると、リラが着替えだすかと思ったら、下着姿のまま抱きついてきた。


「これからもずっと一緒だぞ、ジェイク。」


「ああ、リラ。」


熱いキスを交わす。


そうして今夜、俺とリラは結ばれた・・・。


こうして、俺たちはまた次なる悪党を懲らしめていくのであった。


ー完ー



=== 作者あとがき ===


あまりに人気が無いのでここで完結にします!


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スキル「拷問部屋」により、悪人を拷問してざまあする件 ムゲン @mugenroudou

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