漢詩 弐
紗:かなり急足でやるつもりなので、
解説は簡単で曖昧。
私的解説が多めなので、要自確認。
離騒(抄)
前望舒役先駆望舒
後飛廉役奔属
鸞凰為余先戒兮
雷師告余以未具
吾令鳳鳥飛黱兮
継之以日夜
瓢風屯其相離兮
師雲霓而来御
紛総総其離合兮
斑陸離其上下
吾令帝閽開関兮
倚閶闔而望予
書き下し文:
望舒を前に先駆せしめ
飛廉を後にして奔属せしむ
鸞凰余が為に先づ戒め
雷師余に告ぐるに未だ具はらざるを以てす
吾鳳鳥をして飛黱せしめ
之に継ぐに日夜を以てせしむ
瓢風屯まつて其れ相離れ
雲霓を師ゐて来り御ふ
紛として総総として其れ離合し
斑として陸離として其れ上下す
吾帝閽をして関を開かしむるに
閶闔に倚つて予を望む
倚閶闔而望予
難読不明漢字解説:
望舒 ぼうじょ:
人名?
奔 ホン、はしる:
走る、と同じであっていたと思われる
飛廉 ひれん:
人名と言うか、風神やその様な類の
神の眷属の様な物だと思われる
兮(や、よ、か):
「です」とか「ます」
と役割がほぼ一緒だと思われる
語尾につけて感情を表す、と言う役割だと
思われる。
おそらくこの中国の言葉遣いから派生して
日本語の語尾に言葉をつける風潮が
出来たと私的には推測する
鸞凰 らんぽう:
神鳥等の類だと思われる。 記憶のままなら。
余:貴人の自称。
余は百万石の大名である、
と言った使い方で合っていると思われる
雷師:創作人物等だと思われる
未: 英語で言う所のneverと同じ役割だと思われる
以: もって
以上の以と同じで、
全体を表す役割だと思われる
吾 われ:私
騰 トウ あがる:
遠い記憶だと、これで合っていた気がする
瓢風 コフウ:
風神の様だ
屯 トン たむろ:
たむろする
霓 ゲイ:
で合っていると思われる
睥睨とかとの睨と似た物で、
雲霓と言う熟語が存在するので、
睥睨が睨みつける、の意なので、
睨みつける様にかすかに見える
雲等を表していると思われる。
解説によると、雲霓は雲や虹の事の様だ。
師 ひきいる:
で合っていると思われる
紛 フン まぎれる:
粉、と同じイメージでは無いだろうか。
粉の様にまぎれて集まっている、
と言った感覚だろうか。
斑 ハン ぶち まだら:
で合っていたと思われる。
検定を取ったのが既に10年以上前でもあり、
そこから特に再学習等をしていないので、
かなり記憶が曖昧になって来ている気がする。
短期間やり直せば思い出すと思われるが。
閽:
おそらく、ビンや暗いで
合っていたと思われる
閶闔:あまり記憶にない。
ほぼ中国語でしか使わない漢字だと思われる。
調べるとショウコウ、と言って天界にある門の様だ。
倚 キ:寄る
而 ジ しかして: と、とかて、の
助詞の役割だと思われる
現代語訳:
離れて騒ぐ
先に望舒を供させ、駆けて行く
後ろに飛廉を従え供させる
鸞と鳳凰は私のために、先を探す
雷師はまだ供ができない事を私に告げる
私は鳳凰鳥に飛翔せよと告げる
昼夜続け
瓢風は集まっては離れ
雲や虹を率いて供をする
入り混じりながら、全てが離れては付き、
まだらの様に地上を離れ縦横する
私は天帝に門を開かせようとするが
ただ門に寄りかかり、私を見るだけだ
考察:
紗:どうだろうか。
こう、
「自分はあらゆる全ての力を使って
天への扉を開こうとするが、
その力及ばず、天の神は
それをただ眺めているだけ」
と言った事を表す様な詩文だろうか。
どれ程天の力が雄大で、
人間の力は卑小か、
それを表す様な詩文と言えるかも知れない。
2.
望廬山瀑布:
日照香炉生紫煙
遥看瀑布掛長川
飛流直下三千尺
疑是銀河落九天
書き下し文:
日は香炉を照らして紫煙を生ず
遥かに看る瀑布の長川を掛くるを
飛流直下三千尺
疑うらくは是れ銀河の九天より落つるかと
解説:
望廬山瀑布 ボウロザンバクフ:
廬山と言うのは中国の山の事だったと思われる。
そして、瀑布と言うのは瀑がさんずいに
暴力の暴で、水が暴れる、更に、
その暴れた水が布の様に広がっている、
と言う事で確か滝壺を表す言葉だったと思われる。
尺:あまり正確に記憶していない。
確か30センチ程度の気がする。
時代によってこの尺度、単位は変わった様な気もする。
前田慶次が
「九尺の大男」
と言っていた様な気がするから、
20センチから30センチくらいで合っていると思われる。
九天:確か八は古代では
途轍もなく広い、事や宇宙を表す
数字だったと思われるが...
八紘、と言う言葉もあるので。
おそらくこの九天も似た様な言葉でしょう。
途轍もなく広い、又は数多くある
天上世界と言う感じだと思われる
現代語訳:
日が照らし、香炉から紫の煙が生ずる
滝の水が三千尺に流れ落ち
長い川にかかるのを遠くから眺める
これは銀河の数多の場所から
流れて落ちて来たのではないか
考察:
紗:とにかく
「スケールの大きさ」
を感じさせるのでは無いか。 世界が広い、と言った所で。
雄大さと言う物を感じさせるのが
中国詩の特徴かも知れない。
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