第13話

朝日は、モッカの助けを借りてラブレターの文字を復元した。紙の上には、女の子からの思いが詰まった言葉が並んでいる。彼女はドキドキしながら、その文を何度も読み返した。


「君に会えて嬉しい。いつも笑顔を見ていると、私も元気になるよ。」


その言葉を読みながら、朝日の心が温かくなった。彼女は、自分の存在を大切に思ってくれているのだと感じる。一方で、朝日はこの思いをどう返すべきか悩んでいた。


「私も、あなたのことが好きです…」そんな言葉が頭の中を巡るが、素直に書くことができずにいる。朝日は、ペンを持ったまましばらく考え込んでいた。


「どうしても、あなたにお礼を言いたい。」そう呟いて、彼女はペンを走らせ始めた。


「こんにちは。私、貝殻のアクセサリーを作ってあなたに渡したくて、心を込めて作りました。ありがとう。」


文字を書き進めながら、少しずつ自分の気持ちが整理されていくのを感じる。次第に、彼女の文は自信を持ったものに変わっていった。


「あなたの優しさに、とても感謝しています。またお話しできる日を楽しみにしています。」


朝日は文を終え、深呼吸をした。これでいいのだろうか?心配しながらも、彼女は返事を書き終えた。その瞬間、少しの不安とともに、嬉しさが胸に広がる。


「これを渡さなきゃ…」と呟き、彼女は自分の心を信じることにした。


朝日は、手紙を丁寧に折り畳み、明日の学校で渡すことを決めた。

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