連絡事項
7月中、ショッピングモール!
そんな短い連絡が来たのは7月も残り4日、それもおまけして。
7月28日午前1時。
「なあカケル」
「ん?」
「今月中にイオンでもいかないか?」
最近何かと人気のオンラインFPS、カケルは生き残りかくれんぼ。
俺は喋る箱、ソシャゲに勤しむ。
「今月中ってあと3日しかないじゃん」
「だよなぁ」
けたたましい銃声の後、画面を見ればロビーだった。
「……明後日なら行けるな」
「じゃあ明後日な」
「その代わりキャリーしてくれ」
「……出来たらな」
その後マウスの充電が切れることは、誰も知らない。
――
30日10時イオン。
了解と短い返事、詳しい話は聞いてないがトガクシとイセの二人で計画は立てられたのだろうか。
トガクシはさておき、イセに関しては部室によくいるが大した話はしたことはない、俺からすると謎多き少女。
文芸部は不幸なことに現役の3年生がいないという悲しい部活だ。
その分カケル、トガクシ、イセの3人体制は1年近いことを考えると女子二人の中はそれなりに良好なのだろう。
トガクシが少しぬけてる、言ってしまえばアホな分イセがカバーできてるのだろう。
当日は待ち合わせではなく偶然を装い合流するらしいが、広いモール内で上手くいくものだろうか。
読みかけの小説は全く進んでいなかった。
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