スケルトン
「身体強化……多分強いよな!」
その時、一つの疑問が浮かんだ。
(……あれ?スキルってどうやって確認するんだ?)
俺はとりあえず呟いた。
「スキル確認!」
しかし、何も起こらない。
(まじかよ……
じゃあどうすればいいんだよ!)
「そうだ!ステータスオープン!」
------------------------------------------------------------------
スキル:コピー[Lv1]
10秒以内に触れた対象のスキルを使うことが出来る。
同時に複製可能なスキルの数:1
複製時間:10分
複製するスキル:ランダム
コピーしたスキル
身体強化[Lv1] 10分
------------------------------------------------------------------
「おお!本当にコピー出来てるな
身体強化の右に書いてる数字は残り時間かな?」
明らかに体が軽い。
今ならどんな敵でも倒せる気がする。
(結局右か左どっちに行こうかな)
前を見てみると、やはり左右に分かれている道があった。
(右に行くか!)
ゴブリンの棍棒を握りしめ、進んで行った。
右の道を歩いて約10分。
今のところモンスターには出会っていない。
(このままモンスター出なければ良いのに)
などと思ったその時、床が振動した。
「出ないわけ無いよな……!」
地面を割って白い物体が出てきた。
(スケルトンか……?)
剣を持った骸骨。
それも3体。
俺は一番孤立している左の骸骨に接近した。
そして、棍棒を斜めに振り下ろした。
「よしっ!」
予想通り骨を破壊すると、次の敵に備えた。
敵はこちらの様子を伺っている。
「こい!」
挑発すると、スケルトン達はカタカタ骨を鳴らした。
すると、一気に加速してこちらに向かってきた。
(やべっ!?)
剣は今にも俺の首を切断しようとしている。
棍棒を右に大きく振った。
すると、金属がぶつかる音が洞窟に響き渡った。
(よし!)
どうやら防御に成功したみたいだ。
「喰らえ!」
俺は怯んだスケルトンに駆け寄り、胴体を棍棒で打ち付けた。
(残り1体!いけるぞこれ)
そう思ったその時だった。
体が重い。
鉛のように重い。
(もしかして……)
コピーの効果が切れたようだ。
無敵のように思えたのは錯覚だったらしい。
敵との距離は約1メートル。
骸骨は鈍いとはいえ、3秒後には殺されるだろう。
(何か方法はないのか!?)
ふとスケルトンの死体が目に入った。
俺は手を伸ばすと、死体に触れた。
「コピー」
------------------------------------------------------------------
スキル「剣術」をコピーしました。
------------------------------------------------------------------
(剣術……か)
最初に倒したスケルトンの剣を拾うと、臨戦態勢をととのえた。
剣を使うのは初めてだが、どう扱えばいいのか直観で分かる。
これが「剣術」の効果だろうか。
一気に距離を詰めた。
すると、スケルトンは思いっきり剣を振る。
だが、人間を切断することは出来なかった。
スケルトンは少し驚いたように見える。
「これで終わりだ!」
剣で首を薙いだ。
すると、頭蓋骨が宙を舞った。
「やったぜ!」
俺はガッツポーズをして喜んだ。
その時だった。
------------------------------------------------------------------
スキル「コピー」のレベルが上がりました。
------------------------------------------------------------------
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます