お題『頼りになる体つき』

親切に声をかけてくれたのが彼。

「ずっと、追いかけられてるの」

「ストーカーか?」

もっと怖い何か、という言葉は信じてもらえなかった。

「良かったら帰り、送るよ」

逞しい頼りになる体つき。でも、アレに対してはどの程度役に立つのだろうか。不安ばかりが募る。

そして暗い帰り道。二人並んで歩いていると、後ろから足音が迫る。振り向いても姿は見えない。けれど確かにいる。

隣の彼はようやく、異常さに気づいたようだった。

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