第2話 霊の願い

 高校生の霊を見てから数日後、今日はFriday。

 どうして英語で言ったのかって?それは、後々わかりますよ。

 僕は相変わらずの特等席で優雅にランチをしようと思ったら、ある生徒が話しかけてきた。

 「修吾氏!修吾氏!ビッグニュースですぞ!」

 こいつは、秋永学人あきながまなと。隣のクラスで僕の数少ない友達の一人だ。

 学人は、名前的に勉強ができそうだが、実はすべてのテストで赤点ギリギリで勉強が大の苦手なのだ。

 ちなみにお察しの通り学人はアニメやゲームが好きないわゆるというやつだ。

 

 「そんなに慌ててどうしたのさーまなびとさんよー」

 「私の名前はまなびとではなくまなとですぞ。」

 なんて学人のツッコミが入ったところで何があったのか聞いてみた。

 「なんと、私あの有名な集合社主催の小説コンテストにでることになりまして...」

 そう。学人は創造力がとても優れていて、よく小説を書いている。その小説が、あの有名な集合者主催の小説コンテストに出られるほど、大きくバズったのである。

 「おぉ、このフライ美味いな!」

 「て、修吾氏聞いていますか!?てか、薄々思っていたんですが、今日の弁当なんか茶色くありません!?」

 学人は相変わらずツッコミがうまいなぁと思いながら、僕が答える。

 「そりゃ、そうでしょ。なんたって今日は、dayだからな!」

 「あぁ、そうですか。って、今はそんなことはどうでもいいのです!」

 そんなこととはひどいなぁと思いつつ、僕は、エビフライを食べる。

 「でもすげーなぁ。集合社って小説だけでなく、漫画とかも有名なものを取り入れている会社だからなぁ。お前という友達ができて僕は光栄だよ」

 「いやぁ、私もびっくりしましたよぉ。これを続けてきてよかったですぞ。修吾氏もなにかいい趣味を見つけてみてはいかがです?」

 キーンコーンカーンコーン

 「おっと、もうこんな時間ですか。それでは修吾氏、また話しましょう!」

 といって学人は帰っていった。

 趣味かぁ。なんか探してみるか。

 

 授業が終わり、今日は神社の当番だったため急いで支度を済ませ神社に行っていた。 

 「にしても、もう9月だっていうのに何でこんなあちぃんだよぉ、」

 今日の最高気温は35度と8月並みの暑さである。

 「コンビニでアイスでも買おうかな?」

 僕の進む進路が神社からコンビニに変わった時、曲がり角で見たことある人影を見た。

 「.......................................」 

 あれって前の、高校生の霊...!?なんでここに!?

 「はぁ、今日も暑いぃぃ。なーんで今日もこんなに暑いのぉー!」

 まるでさっきの僕かのように、暑さに嘆いている霊。

 霊も暑さ感じるんだなぁ...

 パチっ

 あ、目が合った。

 「あ、あなたはっ!こ、この前の!え!?どうして!?」

 あ、多分この子と気が合うかもしれない。そう思った僕は涼しい神社の休憩場所に移動して話を聞くことにした。

 「私の名前は春島零はるしまれい。ここの神社の近くで交通事故にあって浮遊霊になったんだ。最初の頃は、人間がいるときは身を潜めていたんだけど、肝試しに来てた人に見つかってからたくさんの人が私目当ててここにくるようになってとても窮屈な思いだったの。気づかない人だっていたけど霊感強い人とかは、うっすら見えるみたいでとても怖く感じちゃうみたいで...

わたしはただ、ここでのんびりしたいだけなんだけどね。」

 なるほどな。どうやら零は、ずっと苦しいおもいをしてたみたいだな。

 僕もにぎやかなところよりはこの神社みたいに静かなところのほうが落ち着くしな。

 「ねぇ零さん。よかったら友達にならない?」

 気づいたときにはこの言葉を言っていた。

 「あ、別にいやだったらいいんだけど!今初めて話したけどさ、零さんと話していると、楽しいっていうか、きもちがわかるっていうかさ!」

 「えっ...//」

 零さんを見ると、顔が赤くなっていた。なんだか僕まで恥ずかしくなってきた。

 「えっと、そのありがとう...私も...君となら友達...なりたい!それに、零でいいよ!」

 「うん!その、よろしくね!零!あ、ちなみに僕の名前は...」

 「修吾君...だよね?この前、君の学校の名札が見えたから...」

 「え!?そうだったんだ!じゃあ、改めてよろしくね。零!」

 「うん!よろしく!修吾君!」

 こうして僕に新しい不思議な友達ができた。

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