第2話:若くても現実は厳しいのか。それでも
今日も
彼が生きていたら・・・この世界ではタイミングを逃してしまうと
だから子供をたよれなくなってしまった。
きり子は自分が母親としてだめなのでは?といつも考えている。
仕事で切りかえるためになにも信じていないのに手をあわせる。
嫌いだった仕事も誰にも応援されなくても続ける。
それが仕事じゃなかったとしてもきっと似たことを考えていたかもしれない。
生きていくために。
生かされているから。
こんな姿を人前では見せられない。
じゃあ言ってくるね。
応援していてと無言で頭の中でとなえながら
◎
今回は別の仕事をしていた。
近年は労働に対する見方がきり子の頃とは違っていて、仕事にたいするマウントや肩書きのうるささを
なぜ
そうはいっても
恥ずかしながら仕事を教えてもらうのも若い子達からだったのに上から目線の人は誰もいなかった。
話をしてくれることもあって家庭のちょっとした内容から今を生かされている若い子達の苦労話を聞いてきり子は共感するのが
「この子達ががんばってるから私もがんばらないと!」
昔ならそう思っていたかもしれない。
今のきり子は
「大学の講義に間に合うよう、私も協力するね」
とスケジュールが空きすぎているきり子が若い子たちに気をつかいお礼を言われる。
ここで「そんなに仕事が好き?」だとか「金がほしい?」と言われないありがたさは副業先にこの仕事を選んでよかったときり子は安心する。
もう少し日本や世界の労働は良くならないのだろうか。
はなれていった子供たちのことを考えながらこの世界の
ほぼブランクだらけで
子供たちにもし介護されればインターネットで
それなのに仕事先の若い子たちを見ていると母親であったころを思い出す。
だからボケるわけにも甘えるわけにもいかなかった。
そしてたまに仕事をしていると『そりゃ働きたくない人が多くなる』と子供たちが不満をもらした時にきれいごとや説教をしないで、自分の苦労ではなく子供たちの言葉に変えて話をしていれば彼らが去る時に気持ちよく自分の人生を送れたかもしれない。
そして今を生きるしかない。
きり子は嫌なことも好きなこともそうでない人生を送るパート・仕事仲間の誰かによりそえるよう今日も給料日を待つ。
誰も助けてくれない相手にうらやましがられる生活を望まないために。
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