第5話 彼が恋しくなる冬休み

12月になり、冬休みが近づいてきた。放課後にチョコレート渡したり、一緒に掃除をしたりなど、順調に交際を続けていた。そして冬休みになり年が明けた。中村先生のクラスで過ごせるのは後2ヶ月。それに気づき悲しい気持ちになった。でも先生と友達と私の3人で放課後に話している時中村先生の恋愛の話になった。「先生って元カノ何人ですか?」と友達が聞くと「元カノか、2人かな」と言った。その後もデートは端数だけ払ってもらうなど優しさに溢れることを言っていた。次の日私のバイト事情の話になった。「向日葵はいつバイトしてるの?」と聞かれ、「平日火・木と土日バイトしてるよ」と言った。その次の日の放課後私がいつもより早めに帰ろうとしていると「あれ?今日帰るの早くない?」と先生に呼び止められた。私は「うん、帰るよ」と言うと「あっ!そっか、今日バイトだもんね。頑張って!」と言ってくれた。その日のバイトはいつもよりも頑張れた。そして付き合ってから100日目を迎えた。特に祝うことなどはなかったが、その数字に気づいた私はなぜか嬉しかった。次の日体育の授業で体調を崩した私は次の移動教室に行けず教室で休んでいた。その時中村先生が巡回をしていた。中村先生は「向日葵、体調大丈夫?」と聞き、私が頷くと「教室鍵あけといてもいい?」と聞いてきた。私は頷き、「後でまた来るね」といい中村先生は巡回に戻った。授業が終わる前に先生は教室に戻ってきて「どうした?体育でまた体調悪くなった?まあ、見た感じ平気じゃないな。」と言ってきた。「大丈夫だよ。休んだら意外と平気になってきた。」と私は伝え、次の授業に参加した。そして放課後「ねね、金曜日にゴミまとめて持って行ってくれたじゃん。あのゴミちゃんと捨てに行った?」と私は先生に聞いた。先生は「え?なんで?」と聞き返した。私は「あの後職員室行った時、明らかにクラスのゴミだろってゴミが職員室のドアにあったから」と言い、先生は「あれ?俺、捨てたっけ」と言った。結局捨てたのか分からず、私はその置いてあったゴミを捨てに行った。その日を堺に中村先生のいろんな部分を知っていった。変化に気づくのに言わない。感謝は言葉ではなく、顔で伝えてくる。私が怒ると敬語になる。私が笑ってないと笑わせてくれる。これやってほしい、これやっといてほしいというとやってくれる。これどう思う?と聞くと答えをくれる。常に味方でいてくれる。これほどのことを関わりながら知っていくことができた。

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