第4話 引きこもりデートに行くかもしれない?
「もう//本当に紫水は何も似合わないな~」
ルイちゃんはそう言いながら、いろいろ服を持ってくる。
「いや、どうしてこんなことに、、、」
なぜか興奮しているルイちゃんを横目に私は考えていた。
「紫水。今から出かけるわよ」
今日もこんな私のカウンセリングに来てくれたルイちゃんは突然、当然のように言った。
「で、かけるってどこに?」
「最近改装が終わった駅前のショッピングモールに行きましょう。わたくしと一緒にね」
ルイちゃんはたまにこんな感じで突然外出しようと言ってくる。なんでも少しづつ外に慣らしていくとかなんとか、言ってた気がするけれど覚えてない。
「そんな。と、突然言われても」
「え!?もしかして紫水はわたくしの誘いを断るのですか?」
「いや、えーとあの、えーとそうじゃなくて、、、」
ヤバイ。ルイちゃんの期限を損ねちゃダメなのに。
「はぁ、もういいです。」
「ご、ごめんなさい。」
「なにがですか?」
本当にヤバイ。完全に切れてる。怒らせちゃった。
「ご、ごめんなさい。ルイちゃん。ほ、本当は一緒に行きたいけど。急で心の準備ができてなくて。ぁのー、だから、嫌いにならないでっ!」
「へー。そんな、そんな//。」
「じ、じゃあ、ゆr」
「じゃあ、罰ゲームですね。」
「罰ゲーム」その言葉を聞いた瞬間固まってしまった。
私にとっても、ルイちゃんにとっても地獄の時間。だけど、前回のハグほどではなく、手をつなぐだけであった。
「仕方ないですね//そうこれは仕方なくすることです。はぁ、はぁ。紫水が本当にダメダメなのだから、紫水のせいでこんなことに。仕方ないですね//はぁはぁ、」
「ごm、ごめんなさい」
私は謝ることしかできなかった。
数分後。
「それでは紫水行きますよ。」
「え、」
「当たり前ですが、んっ//、先ほどので罰ゲームが、あはっ//、ふーふー。お、終わるわけないでしょう。きょ、今日一日わたくしと手をつないでもらいます。」
それは死刑宣告と同義である。手をつなぐということはそれすなわち、ある程度近くにいるということである。
あのルイちゃんと一日中手をつないでいたら、頭がおかしくなってしまう。
「紫水に拒否権はありません。わがまま言ってはいけませんよ。」
「はい」以外の選択肢はなかった。
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思ったより、紫水が駄々をこねてしまってデートまで書けませんでした。本当にダメな子ですね。さすがに次はデートです。
では、また。
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