第12話 喋りすぎてプールの後みたいな倦怠感です。だるだるネムネム


ハンクスさんが「ちょっと色々混乱してきたのでとりあえず指示などやることやって夕方にもう一度屋敷に集合」

みたいなこと言い出してカイゼルさんとフィンデルさんとはお別れしてきました。


馬車でお家に帰るようです。

ハンクスさん頭を抱えています。

「マサト様は今までの使徒様とは違うようです。

一旦、王都に報告させていただいてもよろしいでしょうか?」


「よくわからないけど良いです。」


「お聞きしておきたいのですがマサト様はいつから白虎殿のところにおいででしたか?

白虎殿との生活を聞いておきたいです。」


「気づいたら、赤ちゃんで白虎さんのところに居てなんか神様?みたいな人に呼ばれてきたっぽいけどよく思い出せないんです。

それで魔力?を操るっていうか出し入れするかんかくをおそわって魔法もなんでも使えるはずだからって水出したり風出したり火出したり?してました。

そのうち森の中にポイ捨てされて歩いて帰っておいでって言われて〜

魔獣に初めて襲われた時に怪我しないっていうか傷つかないからだだってわかりました!」


「赤ちゃんの時から‥2、3年は居たわけですね。そして傷つかない身体」


「旦那様。マサト様は髪でさえギルドにあった普通のハサミなどでは切れません」

執事さんが生活ギルドであったことを説明してくれます。


「髪の一本も切れず、個人登録の魔道具が魔力で木っ端微塵か‥魔力量も測っていただいたほうがいいかもしれんな」


「もう木っ端微塵しないです!

ぼく魔力操るの上手いって白虎さんにも言われてますし。

最初ダダ漏れでダメって言われてましたけど今はシュッとしまえてるんです!」


「魔力はシュッとしまえるものですか。

確かに魔力の多い者は通常身体から漏れ出ていると言われていますが可視化できる者が居ませんからね。」


「ん〜白虎さんは魔力見えるって言ってましたけどボクはまだ見えないんでわからないです。

ボクの魔力漏れると普通みんな逃げるからしまいなさいっていわれました。」


「みんなが逃げるほどの魔力」


「れんしゅーしてしまえるようになって、魔獣もいっぱいになってきちゃったので収納できたら良いなっておもったらできました。

それからは出来そうなことはれんしゅーしたら出来たので。」


「練習とはどのようにするのでしょうか?」


「魔法は想像力っていってたので、ボクのいた世界はマンガとかアニメ‥

作り話とかのレベルが高くてそういうのが現実にあるように見せる道具?があったので想像が得意なんだと思います!

あと、便利な道具もいっぱいあったし!」


「便利な道具ですか」


「たとえば、風もいろいろあって髪の毛乾かす道具は手に持てる大きさであったかい風も冷たい風も出ます。

ちょっとやってみますね。」

ハンクスさんに指先から出た温風と冷風を交互に送る。


「ほう。確かに程よい温度の温風と冷風です」


「そうなんです。こういう風が出るものがみぢかにあったから想像しやすくて!

このくらいの弱い風から強いのすると竜巻起きちゃうのでやめておきます。」


「竜巻が起こせると。

えー、それで今朝この領地にくるまでは白虎殿のところに?」


「はい。白虎さんの住処とその周りの森にしか行ったことありませんでした。」


「白虎殿のところは魔の森のように魔獣が住まう森だと聞いていますが?」


「魔獣さんや魔物さんいっぱいいます。お話しして襲うのやめてくれる子もいますけどやっぱりジャクニクキョウショクっていうか、好きで襲ってくる子のがおおくて…」


そうなんだよな。

みんな俺はやるぜ!!みたいな好戦的な子が多くて困ったな。

襲ってこなければ殺さずに済んだのに。


「ちょ、ちょっと待ってください?

お話というのは?魔獣や魔物で話せるモノが居たということですか!?」


「?みんな話せるっていうかボクの話すことわかるし向こうの言ってることもなんとなくわかりますよね?」


「「わからないですね」」

ハンクスさんと執事さんがハモった。


「あれ?白虎さんとは話してましたよね?」


「白虎殿は聖獣ですし人の言葉が通じます。他の魔獣や魔物で話せるとは聞いたことがありません」


「てんせーとくてん?他の使徒の人たちはどうでしょうか?」


「他の使徒様にもお伺いを立ててみます。

というかどなたかにこちらに来ていただけないか打診してみます。」


「使徒っていっぱい居るんですか?」


「数年に一度現れると言われています。

この世界を良い方向に導く何かしらの使命をもっていらしてそれを果たしてからは好きなように暮らすのが通例です。干渉してはいけないことになっていますので行方が知れない方もおります。」


「会えるなら会ってお話しききたいです」


「では屋敷に着いたら王都への要望に書き加えましょう。

昼食も食べずにギルドにご一緒していただき申し訳ありませんでした。

遅めのランチを用意させますので食べて夕方まで御休憩を。」


もうおやつの時間に近いらしい。


「ぼくがお肉出すって言ったので。

ハンクスさん忙しいのにありがとうございました。

ぼくお腹あまり空かないので大丈夫です。それより久しぶりにいっぱい話したので疲れた気がします。ちょっとネムネムしてきました。」


「ネムネム。眠気ですかな?」


「そうです。ネムケです。」


「ではマサト様のお部屋の方で軽食とそのままお昼寝をどうぞ」


「ありがとうございます。夕方にカイゼルさんとフィンデルさん来るまでには起きます」


「無理はしなくても大丈夫ですから。起きてこなければ後ほど報告いたします。」


そんなお話してたらお屋敷に到着です。執事さんに抱っこされて運ばれて行きます。

体がだるだる。なんといってもネムネムなので。

なんか出かける前とお屋敷の感じが違うような?

気のせいかな。はふ。


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