第7話 ギルドでポイポイ
一通りの挨拶をうけて【使徒】ということに感動されました。
このくだり面倒だなって思い始めています。
生活ギルドでは領民の生活に必要な物や仕事、薬師や農業ギルドの仕事も含めて全て取りまとめているらしい。
フィンデルさんは元々魔術も出来る薬師らしい。
薬草を育てる魔術を編み出した人でこの辺境で薬草栽培もしつつ生活ギルド長もしているという。
もちろん薬師として調合もできる。
しごでき。仕事できる人かっこいい。
「‥ということでマサト様に魔獣をギルドに卸していただけることとなった。
解体選別は冒険者ギルドに。
生活ギルドから声をかけてもらって肉屋で部位ごとに分けて領民に分配。加工や保管分は生活ギルドの裁量に任せる。薬などに使える素材も生活ギルドに卸す。
その他の素材は冒険者ギルドに任せる。
皮の鞣しや加工、出来るだけ領民に仕事を振り分けてやってくれ。」
「「はい。承知いたしました。」」
そんなこんなで冒険者ギルドの解体部屋です。
めちゃくちゃ広いし天井も高い。2階分の高さとってるらしいです。
これなら大きい魔獣出しても大丈夫そう。
ハインツさんと執事さん、ギルド長2人にオレというメンバー。
解体してくれる人たちはオレを見たら驚いちゃうからひとまず別室待機中なんだって。
ここでも豚と熊、そして牛も鳥も出していいって!
「じゃあここにポイポイしますね」
空間からポイポイ出す様子にギルド長二人があんぐりしています。
「で、デカい…思ってたより全然デカい」
カイゼルさんニワトリ出すと思ってたのかな?
こちら2トントラックくらいの鳥さんですよ。
「もっと出しますか?どのくらいおいてっていいですか?あまり出すと新鮮さがなくなっちゃいますか?」
カイゼルさんがトリ、ブタ、ウシ、クマを各2匹くらいでっていうので出しました。
ここの分を解体できたらまた出しにくる約束をした。
ハンクスさんとカイゼルさんが話し合いをしている。
ギルドにまた来ることになるにあたってフィンデルさんに聞きたいことがあったのだ。
「フィンデルさんちょっと聞いてもいいですか?」
「はい。マサトさま。なんでしょうか?」
返事しながら身を屈めて視線を近くしてくれる。子供に視線を合わせてくれる人は良いひとです!
髪は深めの緑の綺麗なストレートロング。まつ毛も深めの緑ですね。
色白のお綺麗な方です。
白のシャツに濃紺のパンツスーツでキリッとしている女性。
「あの。ぼくの髪のいろ みんな驚いてしまうので染められないでしょうか?
そんなお薬とか魔法とかあったらおしえてください!」
「マサト様のお髪とてもお綺麗なので勿体ない気もしますが‥
そうですね。使徒様がいらっしゃるとみなさん驚かれますからね。
2週間ほど持つ髪色を変える薬品を使うのはいかがでしょうか?
すぐにご用意できるお色は濃いめのブルーのお色ですがギルドに在庫もございます。」
なんという便利な薬品があるんだ。ありがたい。
「じゃあそれでお願いします!
ボク、お金持ってないので…そうだ!果物と草あります!」
無一文のオレはなにか売れそうなものは無いかと頭をめぐらせ白虎さんの所で食べていた果物と葉っぱを出してみた。
「ひいっ!!!
ポピュアの実と長命草が!!!」
その場で膝をつき俯くフィンデルさん。
ひかれた。これイマイチなやつかな。
「これでこうかんとかできないですか?」
「いいいいいえ!!
ぜひ!交換どころか買い取らせてください!!!!!お願いします!!!!!」
絶叫しながらオレの持っていた実と草を手ごと握って咽び泣くフィンデルさんと共に生活ギルドに向かうのでした。
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