第4話 「雨の日の楽しみ」お題・雨女
彼女は雨女。
昔から、ここぞというときには必ず雨が
それが子供の頃は嫌だったが、ある楽しみを見つけてからは、むしろ雨の日が楽しみになっていった。
その、楽しみとは。
「う、あ、ぁっ……っ!」
小さな
男は水たまりにはまり込んでからも、ぴくぴくと動いていたが……やがて、動かなくなった。
女はそれを見届けると、傘を差したまま少し
それから男の倒れ込んだ水たまりで、血の付いたナイフを軽くゆすぐ。
水たまりは男自身から出た血液と、ナイフに付いたそれで、たちまち真っ赤になった。
慣れた様子で一連の行動を終えた女は、
結局、一度も傘を下ろすことなく、全てをやり
自分が殺した男を、振り返ることもなく。
彼女は雨女。
そのせいか、一度も彼女の
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