わたしとひみつ

25話‎𖤐くたばれ、星占い

総合運★★★☆☆


恋愛運★☆☆☆☆


健康運★☆☆☆☆


仕事運★★★★★





【今月のおとめ座のアナタの運勢だよ!】


【今月は耐える月!体調の変化に注意してね!】


【片想いのアナタは相手の気持ちが分からずぴえん】


【両想いのアナタはすれ違いが生じてしまうかも?】






うわー……わたし、死んだな?



ちなみに、いまは大学の講義中である。定員200人の階段教室は、後部の端の席に陣取っていると、スマホを触っていようが漫画を読んで居ようが大体ばれないし、怒られない。


教授の講義の途中、息抜きに……というか、魔が差して。いつかみはるが話していた星座占いをスマホで調べると、結果惨敗。


いやいや、仕事運、最高じゃん?

まさにわたしの理想と呼べる運勢ですよね。


……相手の気持ちが分からない……ぴえん……


いいえ、落ち込むのはまだ早い。よく考えてみようではないか、心雨。

未だ且つて、和泉藍という男性の心が読めたことがあった?いいや、ない。


ということで、当たり前のことが書かれていたというだけよ。他人の気持ちがわかってたまるかちくしょう。鉄の女よろしく、普段のわたしはこの程度のことでぶれたりしない。



「蒼井、目が殺し屋のそれと同じなんだけど、感想カードになんの恨みを込めて書いてるの」


「……きのせいです」


いつの間に来ていたらしいみはるが覗き込むので、サッと隠し、かわりに授業の要点としてまとめていたプリントを渡す。


「てか、よく蒼井ってこの授業最初から最後まで受けてられるよね。みは、途中からでも無理ー。単位目当てとしてはアリだけどさ」


みはるはあっけらかんとして言う。一般的なパリピに分類される大学生は、コスパ重視で単位を取る。必要最低限、最短ルートでテストの点を取りに行く。


授業料も高いし、わたしは、出来れば興味がなくても授業には出たいと思ってしまうタイプ。この教授の説明、聞き入ると独創的で面白いし、たまに大手通販会社の社長の真似を入れてくるので飽きない。

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