第81話

ぶつぶつとよくわからないことを呟いているけど、構っていられない。背後にいる新がここに来てしまう前に聞かないと。



耳を貸して欲しいとお願いすると、文香は窓から身を乗り出した。





「新に告白したとき、なんて言って断られたの?」


「……よりによってそれが聞きたいんですか?」


「うん、聞きたい。だめ?」

 




へなり。左右に倒れた三角耳を目にした文香が、「ウッ」と変な唸り声を上げた。観念したように小さくため息を吐いたあと、私の耳に唇を寄せる。

 




「……新さんは、恋愛に興味がないと言っていました」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る