第6話圏外
「良かった、やっとつながった」
「あ? 良かったって、なにが?」
「いや、さっきからずっと圏外で、ようやくつながって、わ、悪いけど、お前から警察に連絡してくれ」
「警察に、何を?」
「助けを、だよ、お前のせいでこっちは大変なことになってるんだからな」
「は? 夏の想い出に肝試しにちょうどいい怖い場所を教えてくれって言ったのはそっちだろ?」
「ふ、ふざけるな、あんな化け物がいるなんて聞いてねぞ」
「けど、悪いな、俺も圏外なんだ」
「は? いま繋がってるだろ」
「だから、繋がるっことは、俺もお前と同じ側にいるってことなんだよ。つまり、同じ境遇なんだよ」
「ま、マジか?」
「冗談だといいんだが、そうじゃなんだ。奴らに気づかれるんで、もう切るぞ」
「お、おい、待てよ・・・」
「お互い、元の世界に戻れるように頑張ろう、じゃな」
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