第2話梅雨明けが来ない
地球温暖化の影響か、春ごろから急な集中豪雨が多くなっていた。梅雨入りしたと言われても、そういう集中豪雨が多かったので、どこかピンとこないまま、梅雨の時期を迎えた。
しかも、梅雨や異常な集中豪雨であろうとも、学校などとは違って、会社という組織は台風の直撃で交通が混乱するとか予想されない限り、大抵休みにはならない。
だから、雨の中、会社と家を往復した。いずれ雨が上がって、クソ暑い夏の日差しがやってくると思っていたが、その長雨のせいで、会社に向う電車が、時々遅延し始めて来ると、これは、ただの雨ではないと誰もが気づき始めた。
もちろん、テレビやネットで、自称専門家がたくさんの推論を述べていたが、
誰も、いつ雨が止むか明確に予想できなかった。
うちの会社でも、この雨の異常さに気づいて、会社に辞表を出して、田舎に引っ込む同僚が出てきた。俺も、寂しくなったオフィスを見て、辞表の代わりに、今まで小言が多くパワハラばかりしてきた上司を刺して殺してから、会社から逃げ出した。雨が上がる様子はなく、外は雨が降り続いていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます