約束の夢物語は宵闇に呑まれた

 とある少女の純然たる願い

 この世界は気紛れに生まれた

 救いなき幻影の向こう側

 楽園を求めた親愛なる友よ

 喪失の悲しみは深淵に響き

 底で待つお前は笑う

 世界が反転する日を願いながら

 少女は女神と共鳴す




【約束を誓う臆病な学者】


  彼女は大切な人を捜している

  何時か廻りあえる事を待ち焦がれる

  それはこの世界の成り立ちに繋がり

  全知を求む無垢な心は

  臆する心を偽った


[螺旋が示した34番目の詩]




【夢物語は笑わない】


  流れの詩人が吟ずるは

  蒼生の救世主が空を馳せ

  少年と少女が手を取り合い

  牧師が女神に祈りを捧ぐ

  心のみ満たす夢幻廻廊


[夢が見せた19番目の詩]




【宵闇に響く鍵の音】


  彼方より来たる金の夜

  此方より届く銀の鍵

  始原の色と見紛う君と

  一陣の風が運ぶもの

  始まりの音色を奏でながら


[余話が歌った40番目の詩]

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