4.荒波の中

ルイスたちは船に乗る準備をし、カロリーナとお別れをする。


「寂しくなるなぁ、リーナたぁん!」


「今回も泊めてくれてありがとう!助かったよ!」


「いえいえ!気をつけて行ってきてね!」


カロリーナは、紙袋をルイスに渡す。


「これは?」


「長持ちする菓子パン!食べ物に困ったら、是非食べて!」


「わぁ!何から何までありがとう!」


ルイスたちは船に乗る。


カロリーナはオリビアに「またね!」と手を振る。


オリビアは照れながら手を振り返す。


ルイスたちは、スウェーデンから離れた。



それから、氷河の国、自然いっぱいの国、発展途上の国、無人島、洞窟などたくさん旅をしていった。


突然の嵐に襲われることもあった。


夢の金銀財宝も見つけ、ルイスたちは大金持ちに〜!となるはずが、ルイスは持ち主がいるかもしれないから奪わないでおこうという判断で、見逃すことになった。


旅は一年ほど続き、三人の仲もどんどん深まっていった。



ある時、船に揺られている途中で、海賊船にぶつかる。


乗っていた海賊らは、大砲でルイスたちを撃ちまくった。


そして海賊らはロープでルイスたちの船に乗ってきた。


ルイスはオリビアに「この人たち、オリビアちゃんの言っていた海賊?」と聞く。


オリビアは違うと答える。


海賊らは銃や剣を向けてきた。


ルイスとオリビアの前にエディが立つ。


「ったく、オレの出番が来ちまったよぉだなぁ〜?」


エディは銃を持ち、ルイスとオリビアには持っている武器を渡した。


「いいか〜?焦る必要はねぇ。海賊は頭を使うのが苦手だ。あんたらの方がよっぽど賢いから上手く避けろ!オレは攻撃しつつ、あっちの船に奴らを誘き寄せる。」


ルイスは不安な顔でエディを見る。


「…大丈夫だ。こんなとこで死んでたまるかってんだ!行くぞ!」


エディの作戦通り、動き始めた。


ルナは海賊に近づき、船から落ちるまでしつこく吠える。


オリビアは銃を持ち、襲いかかってくる海賊を撃った。全弾命中当たる。


ルイスは武器を扱うのが苦手で、剣が遠くに飛ばされてしまう。殺されかけた時、ルイスは突然頭がズキっと痛くなり、しゃがんだことで奇跡的に避けた。そして、オリビアが目の前に立ち、銃で撃った。


エディはその光景を見て、大きな声で叫ぶ。


「ビアちゃんー!もし限界が来たらるぅちゃんとルナ連れて海へ飛び込むんだぁー!」


「アイアイサ。」


オリビアは海賊が襲いに来る限り、撃ちまくる。


ルイスは後ろから「ごめん…。」と謝る。


「いいよ。やれるだけやってみる。」とオリビアは言葉を返す。


エディは銃で攻撃しながら海賊船に移り、ドアの中に入る。下に続く階段があり、警戒し後ろから歩いてたことから足を滑らせて落っこちてしまう。


「くぅう!!」


エディは痛がる。すると落っこちた先に、ダイナマイトが大量に置いてあった。エディはいい考えを思いついた。


オリビアの銃弾が無くなった。オリビアはルイスの手を引っ張り、一緒に海に落ちた。ルナも追いかけて海に落ちる。


エディは上へ戻り、葉巻用のマッチを使って、ダイナマイトに火をつける。


「おーいお前らぁ!ここだぁ!」とエディは叫び、海賊は海賊船に戻る。


海賊からの攻撃を上手く避けるエディは、タイミングを見計らって、船の端っこに立つ。


「なぁ!あんたら、ほんっとにどんくせぇな?こんなんじゃ、海賊やってらんねぇぜ?」


海賊は怒り、さらにエディを攻撃しまくる。


「そういうとこだよ、マヌケ!」


エディは船から落ちる。


海賊は困惑する。すると、その2秒後に海賊船はダイナマイトで爆発した。


バァァン!


波は大きく揺れ、海賊船は崩れていく。ルイスたちは少し離れた先に泳いでいたが、エディはまだ爆発した海賊船の近くにいた。「エディ!!」とルイスは大声で叫ぶ。


ルイスたちはしばらくして、ほとんど何もない小島に流れ着く。オリビアは服を絞り、ルナは身体をブルブル震わせる。ルイスはエディの心配をし、遠くを見て探していた。


すると、「おーい!」と声が聞こえた。


エディが自分たちの船に乗っているところを見つけた。ルイスは一安心した。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る