第63話

アカネの孤独を

僕は少しでも

拭い去ってやることは

できたのだろうか。


出逢ったことも

幸せだと思ってくれていた

のだろうか。


僕が後悔することで、

アカネも同じように

後悔してしまうのだろうか。



僕は静かに頷いた。


それ以外に

できる事がないのなら、


僕は何億回だって

頷いてみせる。


アカネは

僕の希望だった。


光が闇を

照らすのなら、

光は闇を

濃くしていく。


それは、

必然のことなのだ。


どちらかだけなど、

できなやしない。


それでも、


光があるから

闇を知れる。


闇があるから

光を知れる。


きっと全ての事が

その結果だったのだ。




僕らは運命だった。


運命と呼べる恋をした。


それだけで、

生きていけると君は言ってくれた。



ならば、僕だって

生きていけるはずだ。

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