第11話
「俺もそう思ってた」
すると彼女は
フフッとほくそ笑んだ。
「もうすぐか…」
切なげなその横顔に、
僕は頭で考えるよりも先に
口走っていた。
「…俺も一緒に逝きたい」
本心だった。
またアカネがいなくなる
生活が続くくらいなら、
目の前で
アカネを死んでいくのを
見るくらないなら、
いっそ
ロミオとジュリエット
のように愛に包まれて
一緒に
死んでしまいたかった。
「え?」
「もしアカネが
逝くならその時は…」
と言いかけた時、
アカネは
徐に立ち上がった。
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