第10話
テディベアに夢中の
アカネを置いて
僕の住むマンションに
隣接された
コンビニに行き、
アカネ用の歯ブラシや、
空の冷蔵庫を
潤すものを買い込んだ。
それから外に出て、
ポケットに入れていた
タバコに火を付け、
灰皿の筒の
横にしゃがみ込む。
「あ、いた」
その声に振り向くと、
アカネがこっちに向かって
駆け寄ってくる所だった。
「きたのか。
寒いから出てこなくて
よかったのに」
「いいの。
なんだか急に不安で」
彼女は隣にしゃがみ込み、
僕のタバコを見つめた。
彼女の口から
白い息が漏れている。
僕の胸は
キュッと締め付けられた。
「私、
この時間がすごく好き」
僕の心を読んだのかと
思うほど、
僕らは同時に
同じ事を感じていたのだった。
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