第57話

『…ごめんっ』


全てが終わったあと、服を着る晴奈に俺は言った



「…なんで?」


『あ…いや何かイキナリ…嫌だった?』


すると晴奈は静かに首を横に振った


『そ、そっか…』




「…幸せだったよ」


『え??』


それは思いもしない答えだった


「幸せだったよ、晴奈は」



“晴奈は”


晴奈が最後に付け足した


“晴奈は”


それは行為中、俺が別の人を思っていた事を見透かしていたようで俺は、

すごく罪悪感を感じた

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