第2話父の死後

父の死後の生活は一変した母は女手1つで子供達を育てる事になる 

歳の離れた長男は料理人になる夢をもち東京に就職していた

残されたのは母、春、小学生の弟である 

春は真面目なお利口さんタイプではなかったが特別悪かったわけではないが

中学校入学式の日に先輩から呼び出され目をつけられていた

集団でしか行動出来ないような先輩にあーだこーだ言われ『死ねっ』って言い返した

そんな先輩達も父を無くした春に絡まなくなっていった

同情されていたんだろうな教師もなんと声かければいいのかと

頑張れ頑張れ言うばかり何を頑張ればいいのかわからないが

最初こそ元気がなかった母も少しずつ元の生活を取り戻していく

幸い春は不登校にはならなかった学校は嫌いだが友達には恵まれた

悪友も数人いた

校則違反をする事がカッコいいと思う年頃

髪を染めピアスを開け教師に教育と言う名の暴力を受ける

髪染めるのは簡単だった母がしてくれた

そう春の母は理容師だ田舎だけど小さな店を構える女社長

普通の親なら中学生の子供が髪を染めると言ったら怒るだろうがうちは違った怒られるのはお前だからと器が広いのか何なのか大概の事は理解し許してくれた

家が理容室産まれた時からそれが当たり前の生活、実際就職するまで母以外に髪を切ってもらった事はない

この頃は何もかもを父を失ったせいにしてたのかもしれない

警察に捕まった時1人の警察官に人のせいにするな!と怒鳴られた

その一言は今でも深く心に刻まれている

春自信辛かった父の死から現実逃避するように非行を繰り返したのかもしれない…

それでしか心を保てなかったのだろう

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