第16話
「そう言えばね、聞いて。入学式で隣だった男の人、超感じ悪いの!入学式で隣ってことは席近いよね」
「まあ近いだろ。紗葉の声めっちゃ響いてて、俺とソノで笑ってた」
「うそ、そんなに大きかった?足踏んじゃったのは私が悪いけどさ、謝ったのに睨んでくるのってどう思う?」
「紗葉の体重で踏まれたら骨折してて、今日来てないかも知れねーな」
「ねえ、まじめに話聞いて!」
話を聞いてくれれば嬉しいし、聞いてくれなくても楽しいって思えちゃう。私にとって陸ってそんな存在で、どれだけないがしろにされてももうきっと嫌いになんてなれない。
「クラス、誰か知り合いいた?」
「いたいた!亜里沙!」
私たちの中学校から近いこともあり、毎年多くの卒業生がこの高校に進学している。
亜里沙というのは私の親友で、小学校は違っていたけれど、お互いミニバスをやっていたから顔見知りで、同じ中学校に入ってから仲良くなった。
まあ何人かは知り合いが同じクラスにいるとは思っていたけれど、まさか亜里沙とは。
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