わすれなむ
第82話
呉月くんが部活のない日の放課後を、一緒に過ごし始めてから、短いようで長いような時が過ぎて。
初秋といってもまだまだ暑かったあの頃とは異なる、少しだけ冷たい風が私たちを包むようになった。
「千織ー、もう10月だよー。」
「知ってるから。ちょっと今日寒いよね。小町、カーディガンいいなー。私ベスト着てきちゃった。」
「へっへーん。いいでしょ!昨日ちゃんと森田さんの話聞いといてよかったー」
「いや、私はズミさん派だな。なんとなく。」
「千織、天気予報なんて観ないじゃん。」
「…まあね?でも拘りはあるの!」
天気予報なんて観ないし、信じないくせに、拘りはあるらしい千織。
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