第67話
「天武天皇の気持ち、分かるんだ。」
そう呟いて、ゆっくりと机に顔を伏せた。
いつも堂々としている背中は、いつもより小さく見える。
この和歌なら、私だって知ってる。この前、授業で習った。
万葉集でも、教科書に乗るくらい有名な和歌。
額田王の、あかねさす…、の和歌に答えたもの。
天武天皇(大海人皇子)の恋人だった額田王は、当時、天武天皇のもとを去って、兄の天智天皇の恋人となっていた。
それでも額田王が忘れられない天武天皇からの求婚を、額田王は、あかねさす…、の歌で酒の席で戯れる。
その歌の返歌として、天武天皇から額田王に贈られた歌。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます