第33話

その子と話し終わった千織は、申し訳なさそうな顔で、手を合わせながら、こっちに戻ってくる。




「小町ごめーん。急にミーティング入っちゃった!今日は行けないわ。」



「なんとなく予想してましたー。また今度、ね?」



「必ずや行かせていただきます…!んじゃ、明日ね!」



「ばいばーい、頑張って。」




ばたばた、と慌ただしそうに教室を出ていく千織を見送って。



んー、どうしよ。



この時間じゃ図書室混んじゃってるだろうし。




迷いに迷って、教室に残って勉強することにした。


だって、空いてるし。



皆張り切って部活行っちゃったからね。




1度リュックに片付けた、ペンケースと数学の参考書を引っ張り出して、机の上に広げる。

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