第19話

「本当、悪いけど。」




申し訳なさそうに顔を歪ませる呉月くん。




「いやいやいや!全然大丈夫っすよ!私なんて危険に出会っちゃったりしないから!」




思ってたより、元気で明るい声を出せた。



なんか、すっごい馬鹿みたいだね。



いや、全然呉月くんはもともと私を期待させる素振りとかしてなかったけど。



勝手に私が期待しただけだけどね。



ちらちら、時間を気にしている呉月くん。




「呉月くん、何か急いでるの?」



「あー…、ちょっとな。でも片付け手伝うよ。」



「大丈夫だよ!付き合わせて本当にごめんね!片付けは私がしとくから!」



「でも、」



「勝手に私が付き合わせちゃったんだから…!これくらいは私がする。ね?」



「まじか、ごめんな。」



「いえいえ。今日はありがとね。また、明日。」



「明日な。」

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