第8話

やっぱり、2人でやると進みが速くて。

人と人が協力しあう意義がわかる。





一気に進んで、一旦休憩をすることに。





「うわー、すごい進んだ!ありがと!」



「どういたしまして。」



「あの適当教師こんなの任せるとか酷いよね。」



「アイツだししょうがないとしか思うしかないよ。」



「そういえば呉月くん、今日部活は?」





いつもの横暴な担任を思い出してか、苦笑を浮かべる呉月くんに尋ねる。弓道部の呉月くん。




私も友達から、明らかに盗撮された写真を見せてもらったことがあるけど、袴姿が凛々しくて、もう本当に格好良すぎた。




「今日休み。」



「へー…。」




どうしよう。いつも話さないから、何話していいのか分からない。




ブルーのシャープペンシルを持ったまま、おろおろと焦る。




そんな中、気まずいくらいに広がりつつあった静寂を破ったのは、意外にも呉月くんだった。




「橋本さんのお母さんって、和歌とか好きなの?」



「え?」

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