第6話

部活に行く前の、うきうきした人ばっかりだし。このやろ。



仕方ないなー。どうせ暇人は私だけだし、やりますか。



がたん、と自分の席の椅子を引き、そこに座る。




そこからは、アンケート用紙を見ては、正の字を足していくだけの単調な作業。



4分の1くらい終わって、ふー、と身体を伸ばしながら、一息つく。



4分の1って言ってもひとり10問以上あって、それが40人分だから、半端ない。疲れた。




ふと、周りを見渡すともう誰もいない。



「ひとりだ、」



呟いた瞬間、いきなり前のドアが開いた。



「あ。」



まだ腕を上に伸ばしたままの体制で、入ってきたその人と目が合う。




「なにしてんの。」



「アンケートの集計、かな。」



「ふーん。」



「あ!呉月くん手伝ってくれたりしませんか。」

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