第23話 文人になんかなれないわよ!
最近、施設のグループホームの世話人さん達が冷たい。以前は、僕が、なんか作品を書くと、読んでくれたのに、「もう、あなたの作品は、読みません。」と世話人Kさんに言われてしまった。ここのところ、夕方、世話人さんが調理するキッチンで、コーヒーを飲むことが、僕の楽しみだったのに、「自分の部屋に戻ってください。」と言われて、世話人さんとお喋りもできない。僕は、グループホームで、うまく生きるには、世話人さんとお喋りして、施設の話や、社会の話をして、バランスをとる必要があると思うのである。今まで、世話人さんとのお喋りは楽しく、バスガイドしていたとか、スナックのママをしていたとか、看護師をしていたとか、トラックの運転手をしていたとか、全国に友達がいるとか、いとこに、プロ野球選手がいるとか、面白い話をいっぱい聞けた。しかし、このところ、さっぱりだ。そして、僕が一番信頼していた世話人Tさんに、書いた作品を見せたら、彼女は一読して、僕がよそを向いたとき、ポィと投げた。後日、彼女に、「文人なんかなれないわよ!」と言われてしまった。なんとも、意地悪な表情を浮かべてだ。このとき、僕は思った。「女性は、いつか、男性を裏切るものだ!」とね。僕は、裏切られたのだ。
『昇天していく物書き』
僕は天国行き列車に乗る
亡くなった作家さん達の
いる天国へ向かう
僕も昇天します
途中下車しても、また、
昇っていく
地上に人々を残して。
人に促されてやるなんて、
物書きの僕はやりません。
たとえ家族に頼まれても同じこと。
こうと自分で決めたら、
改心するまで変えない。
世界のためなら、
自分の命さえ惜しくない。
物書きのメンタルです。
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