第82話

その言葉にあたしは新地を見上げた。



「ホント…調子狂うんだよ。いつも怒ってるか笑ってるかしてる奴が泣いてると」




新地は恥ずかしそうに視線を逸らして、今度は自分の頭を触った。




「…なに、ぞれ…」




ずずっと鼻を啜りながら、あたしは聞く。




「だから…ようするに…」

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