第4話

「フィアッ(ンセーー?!)」



「バッ!!!シーーー!!!!」



マミヤちゃんが大きな声で叫ぼうとしたので、あたしはマミヤちゃんの口を押さえた。



「ンンーーー?!」



ありがたい事に、1時間目の先生は大会の引率ということで自習になっていた。




あたしとマミヤちゃんはトイレで作戦会議。




「フィアンセって何ですの!」



マミヤちゃんは冷や汗ダラダラ、あたしの首元を揺する。




「大きい声で言わないでっ!どこで誰が聞いてるのか………。ハッ!」




あたしは閃いて、トイレのドアを全部開けていく。




バタン!


バタン!


バタン!


バタン!


バタン!




「な…なんですの?」



マミヤちゃんはドアが壊れないかとヒヤヒヤと手を拱きしていた。




「アイツらよ!新聞部!こんなこと聞かれたらいいネタにされちゃう!」




掃除用具の棚まで全部開けて、トイレ内に異物がいないことを確認する。




「…よし!」




誰も聞いていない事を確認して、話を戻した。




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