助けたのに

天川裕司

助けたのに

タイトル:助けたのに


「あっ!」

森の中を歩いていると、向こうから走ってきたトラックがいて

そのトラックに思いっきりはねられた女性がいた。


「大丈夫ですか!?」

俺はすぐに駆け寄り、女性を抱き起こす。

「うう…」

とりあえず女性をおぶって山を降り、そのまま病院へ。

数日後、女性は回復し「よかったぁ」と安堵した。


それから数日後。

俺のこのアパートにその女性がやってきてくれた。


女性「あの時は本当にどうもありがとうございました。おかげでこうして私、元気に過ごすことができています」

女性「みんなあなたのお陰です♪これつまらないものですけど」

お礼まで持ってきて、心の底から感謝してくれた。


「いやそんなの良いですよ、そんなつもりでやったんじゃないですから。どうぞ気にしないでください」

でもその女性は本当に良い人で、

それから俺の部屋に何度も来てくれるようになった。


改めて思えば、その人は結構な美人だ。

ちょっと俺のタイプの人でもあり、

そうして毎日来てくれる事が正直嬉しかった。


「これも出会いって言うのかなぁ…」

なんてドラマチックな出会い。俺は嬉しくなった。


でも同時に、

俺はストーカーに追い回されるようにもなっていた。

アパートの集合ポスト。

まるで脅し文のような手紙が俺のポストに入れられてある。

さらには夜中、時々俺の部屋の前まで来て

部屋をドンドンと叩きまくって姿を消す。

散々な嫌がらせ?が続いた。


「良い事もあれば悪い事も…なんでこんなんなんだろ…」

せっかく良い事をしたと思ったのに、

まるで台無しにされた気分。

そしてまた同時に俺は

そのストーカーに恐怖し始めていた。

「何かされるんじゃないだろうか…」

もし襲われたらどうしよう、

その思いがはっきり芽生え始めたのだ。


していると、その恐怖が形になって現れた。


「や、やめろぉ!やめてくれぇ!!」

女の霊「現実逃避して良い人ぶってんじゃねぇよ…!お前も同じ様に!」


翌日、俺は部屋で発見された。

その様子を部屋の天井辺りから俺はずっと見ていた。

しばらくここに留まるらしい。

その後はどうなるか…それを考えると今から恐ろしい。


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=6mGHEa5fAEM

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助けたのに 天川裕司 @tenkawayuji

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