第45話
基本的にわたしはレジ担当。
14時過ぎまでは付近の会社員たちで賑わっていて、そこから夕方にかけて少し落ち着き、また夕食の時間になるとお客さんが舞い戻ってくる。
レジなら過去にも経験があったから、まだ働き始めて数日しか経っていないけれど、難なくこなせている。と思う。
じつは真守に、『俺の会社で働かない?』と誘われた。
わたしも最近知ったけどそういえば真守って社長だし、きっとだれを雇うかの権利は自分にあるだろうし、真守の会社に入ったら一旦は丸く収まる。
でもね、断ったの。なんで?って理由はひとつしかない。これ以上真守に頼りたくないから。
もうすでにここまでしてもらっていたら、変わらないよと思うかもしれないけれど、自分の力で再就職したい。まあこれは意地みたいなものだね。
真守がそうやって言ってくれたのはとっても嬉しかったし、もちろんありがたいお話だ。
『ゆるを社員にしたからって贔屓するつもりねえよ』とも言ってくれたけれど、そういう問題ではないから。
とにかく、無事にアルバイト先を見つけることができた。これはわたしの第1歩だ。
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