第27話
「だいたい揃ったか。ほかに欲しいものは?」
「っ大丈夫!ねえ真守、せめてベッドフレームだけでも自分で払わせて?」
「いいよ。今からアイス買ってくれんだろ」
「それはもうたっくさん買って!? お家に住まわせてもらうだけじゃなくてこんなにもたくさんだめだよ!」
「いいじゃん。ラッキーって受け取っといたら」
こんなのラッキーで済ませられる多さじゃない。
まず引っ越しの時に、長年使っていた毛がもけもけになった毛布は処分に回されちゃったから、寝具は全て買い替えのフル装備だし(枕なんて自分で作るやつだよ!すごい!)、お部屋のカーペット、カーテン、テーブル、クッション。
メイク鏡にヘアブラシ、お高いドライヤーまで。
さらには、電気屋さんを彷徨いている時に「プロジェクターいいよね」とわたしが余計なことを言ってしまったものだから、真守はそのエリアで立ち止まり、その中でいちばん性能のいいプロジェクターを買ってくれた。
しかも、空き部屋をプロジェクターの部屋にしようと企む真守がそのお部屋の家具たちまで選びだしたから、それはさすがに止めた。
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