第23話
布団から手を伸ばし、毎日毎日起きないわたしを懸命に起こそうと頑張ってくれているスマホさまを探す。
すると手が届く前に音が消えた。よかった。アラームってすぐに消せなかったら焦っちゃうんだよね。
――と、口元を緩ませたのも束の間。布団を剥がれ、目に飛び込んできたのは少々お怒り?いや呆れ顔?の同居人。
「ゆ〜る〜ちゃん?」
「ひっ、……おはようございます……」
小さな角を生やした真守とばっちりと目が合って、そこでいっきに目が覚めた。
「おはよ。まじで1時間鳴りっぱなしなんだけど。逆にすげえわ」
「ごめんなさい、もう起きる、起きます」
「10時には家出るんだろ。もう9時半だけど」
「!?」
「なんで起こしてくれなかったの?って顔してるけど、俺まじでずっと起こしてたからね?」
「も、もっと!叩いて!蹴って!怒鳴って!」
「俺になんてことさせようとしてんだ」
「わ〜〜、まもりごめん、急ぐ!」
「いやいいよ、時間ずらしたら」
「急ぐ〜〜っ!」
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