第18話
ようやくひと段落したその夜。
真守がお風呂の順番を譲ってくれた。いつもの1.5倍くらいのスペースがある広い浴槽でじゅうぶんに体を癒した。
無職になったこと、強盗が入ったこと。
考えることをやめたわけではないけれど、今日は真守が用意してくれたお城で安心を補給したい。
「真守、お風呂上がったよ」
「おー」
ソファに腰をかけ不安定な膝上にパソコンを乗せた真守に声をかける。
その隣に腰を下ろせば、真守はノートパソコンを閉じてソファに深く背を預けた。
「お仕事してたの?」
「そ、今日の打ち合わせ内容まとめてた」
「……忙しいのにずっと一緒にいてくれてるね。ありがとう」
今朝とは違ってラフな服装にチェンジした真守。
てっきりわたしを部屋に置いたら仕事へ戻るのかと思っていたけれど、『今日はもうやることない』と本当か嘘かわからないことを言い、結局今まで姿を消さず一緒にいてくれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます