第5話 後日談の章
みっち「後日談。」
たまサブ「あっ、聞きたいです。」
ナッツ「無事下山した2人…」
リコ「えっ!?」
みっち「そ〜の〜ふーたーりーは〜」
リコ「…またキャー!って言おうか!!」
みっち「冗談、冗談。」
カタン カタン
リコ「キャー!」
たまサブ「風だよ、風。」
リコ「か、風か〜。」
みっち「また吠えたっ。」
リコ「悲鳴よ!悲鳴。」
ナッツは続けた。
ナッツ「その2人は無事下山できて良かったんだけどさ、」
たまサブ「うん。うん。」
ナッツ「下山してから半月くらいの霧の日にまた2人で早朝の登山口にいたんだ。」
リコ「なんで?」
ナッツ「2人は気になってたらしく、いつか見に行くって周りの人に言ってたらしい。」
リコ「もの好きー。」
みっち「あなたもね。」
リコ「はいはい。」
たまサブ「それで?」
ナッツ「その日登山口まで来て、霧がひどいので登るのをやめて帰った人がいたんだ。」
たまサブ「その人が正解だね。」
ナッツ「その登るのをやめた人の話だとその2人は霧の山に向かって進んでいったらしい。」
リコ「らしい!?」
たまサブ「って事は!?」
みっち「それっきり。」
ナッツ「その2人も未だ行方不明。」
リコ「この山って、そんなに行方不明者いたの?」
ナッツ「うん。」
たまサブ「最後にいなくなった2人の話が噂になったんだ。」
みっち「そう。霧の日になにかに呼ばれるっていう奇妙な話。」
外は相変わらず真っ白。
話もまだ続きそうなわけで。
リコ「今日ヤバくない?」
みっち「なにが?」
リコ「なにがって!男女4人、霧!」
みっち「そうね。同じ。」
たまサブ「みっちさん怖くないの?」
みっち「なぜ?」
リコ「あなたって神経ズブといタイプね。」
みっち「それって褒め言葉かしら?」
リコ「そ〜いうところだよ。」
ナッツ「まっ、ただの噂。」
たまサブ「そう言えば噂って…」
ナッツ「もしかして詳しく知らないの?」
たまサブ「霧の日に山小屋行ったらヤバいとか、条件揃うと逃れられない、とか?」
みっち「まっ、ザックリそんな感じね。」
リコ「条件って?」
ナッツ「聞きたい?」
リコ「…ここまで聞いたからには…。」
みっち「あなたも…」
リコ「ええ!好奇心のかたまりよ!」
みっち「ふふふっ♪」
リコ「面白くない!」
少しおやつを食べながら穏やかな時間。
たまサブ「条件詳しく聞きたいな。」
ナッツ「霧の日、小屋に男2人、女2人の4人、そして…」
たまサブ「そして?」
ナッツ「全員早朝からのソロの登山者。」
リコ「だーかーら〜、」
みっち「今日と一緒よ!全くね。」
リコ「なんであなたは平気なのよ!」
みっち「噂よ噂。ただのね。」
リコ「……。」
たまサブ「今日、条件揃ってるよね…。」
ナッツ「まっ、揃ってるかな。」
リコ「かなって、まだなんかあるの!?」
みっち「ないわよ。話の続きは。」
リコ「良かったー、って、これから…」
ナッツ「…かもね。」
ナッツの意味ありそうな、…かもね。
その意味とはいったい?
霧は本当に晴れるのか…。
幻想登山口 オッケーいなお @k160204989
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