三個目:迷子センターへの道のり
どうやらここからエレクトルまでは馬車で30分ほどらしい。俺の通学時間が10分ほどなので俺からしてみればだいぶ遠いのだが、リーナからしてみれば十分近いらしい
そんなことよりお化けだ、今もう馬車で揺られ続けて10分ほど経ったが一向に出てくる気がしない。前にいずきが買っていた小説に書いてあったが異世界転生するととてつもない力とかスキルとかが手に入るんじゃないのか?戦闘しようにもお化けが出てこないからできないし…リーナに聞いてみるか
オメガ「なあリーナ、どうやって自分の力って確認するんだっけ」
リーナ「自分の力…?あ!え!?オメガさんってもしかしてジョブ持ちなの!?」
オメガ「ジョブ持ち…?ごめん、気絶したはずみに色んな記憶がなくなってて…」
すげえ、口からどんどん嘘が出てくる。リーナすまん、嘘をついたことを許してくれ
リーナ「なるほどね、じゃあ私が教えてあげるよ」
リーナの説明は実にシンプルだった。この世界にはジョブ持ちと呼ばれる人たちがいる事、その人たちは世界人口の約5%ほどしかいないこと、それぞれのジョブで能力が違うことなど、
っていうかリーナ、敬語の時から随分キャラ変わってるんだよね。猫被ってたのかな
リーナ「まさかジョブ持ちだったとは…びっくりだね!」
オメガ「まだわかんないけどね、そのジョブってどこで見れるの?」
リーナ「うーん…どうすればっていうのも難しいけど…いつも感覚でみるからさ、えーっとね、なんか、表示する感じ!」
オメガ「表示…うーん、ふッ!」
個体名:髴ァ蟲カ蜈ュ
ジョブ:譛�
種族:繝上�繝輔蜈繝ォ繝�
…なんだこれ?文字化けしすぎててなにもわからない
リーナ「どう?なんだった?」
オメガ「えーっと…なんか文字化けしてるんだよね…どうすればいいの?これ」
リーナ「文字化け…?えーっと、ジョブっていう項目あった?」
オメガ「一応…」
リーナ「項目さえあれば一応ジョブ持ちだね。私は違うんだ~、いいなあ、羨ましい」
オメガ「ジョブ持ちだと何かいいことがあるのか?」
リーナ「基本的にどっかの国からうちの軍に入らないかとかお誘いが来るよ。特にラクトップ湖あたりの国は化け物の国の近くだからいくらジョブ持ちがいても足らないし」
リーナ「まあ、だからジョブ持ちって基本化け物と戦うから危険な仕事なんだけど、その分高給だし地位も高いよ」
やりがい、高給、名声
現代社会に蔓延る闇バ〇トみたいな謳い文句だな。いや、こっちは闇でもなんでもないんだろうけど…化け物、か…こっちの人はお化けじゃなくて化け物っていうんだな
まあ、ジョブ持ちが人口の5%だからビビりな人(たくやのような人)がそういい始めたんだろうけど
オメガ「じゃあ、俺も色んな国からスカウトされるジョブ持ちってわけだ!やったぜ!」
嗚呼、今だけはたくやに感謝したい。前の世界ではただただ平凡な中学1年生だったからね。
その後もこの世界の常識についての話や雑談をしつつ無事、エレクトルに着いた
門番「一度馬車から降りてください。通行証と荷物の確認をします」
門番「通行証を」
リーナ「はい、これです」
門番「荷物を見せてください」
オメガ「は、はい」
門番「…確認できました。どうぞ」
オメガ「ここに入るためには通行証がいるのか?」
リーナ「ええ、もし、ここの町の中で問題を起こしてもすぐにどこのだれか判別できるようにね」
オメガ「ここの町にもジョブ持ちはいるのか?」
リーナ「今から行く町役場に常駐のジョブ持ちが5人ほどいたはずだよ。あとクロタ道場っていうところに1人いるよ」
なるほど…国お抱えのジョブ持ちも居ればフリーで活躍するジョブ持ちもいるってことか…どっちかというと俺はRPGゲームの勇者みたいに色んな場所を旅して最終的に魔王てきなのを倒したいなぁ…
リーナ「オメガ~?大丈夫?ほら、早く町役場行くよ」
オメガ「あ、うん!」
元気よく返事をし、もう一度リーナの馬車へと乗り込むのだった
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